しゃべりたくない時?…そんなのない! 〜ラジオについて話そう〜

スペシャルインタビュー

しゃべりたくない時?…そんなのない
〜ラジオについて話そう〜

山田邦子 × 劇団ひとり・川島省吾

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ピンで活躍する大先輩山田邦子に、劇団ひとり・川島省吾がアドバイスを受けた1時間。『パーフェクト・H』が好評発売中の邦子に、川島は性の悩みまでも打ち明けた…!

■ ゲストに何を聞けばいいんでしょう ■

photo山田子:初めてだよね。こういう風にしゃべるの。

島省吾:はい。よろしくお願いします。実は今日はこの後、生放送があるんです。生中継です。一分半ぐらいのときもあるんですが。お台場に集合して、そこから渋谷に行きます。

:渋谷入りはダメなの?

:ダメです。

:そう。まあ、生中継は基本よ。ラジオもテレビも何事も最初は中継からよ。中継だとリスナーと近くにいられるから。川島ですって言って、いろいろな人に会うの。会った人がそれからずーっとついてきてくれるから。何十年も。ラジオの人は特にコアだから。あの人の、あの時代を知っているんだ〜って。そういうファンが多いのよ。

:実はFM-FUJIで土曜の夜生放送3時間(『ジャングル・パラダイス』毎週土曜夜9時〜12時)をまかされたんです。

:すご〜い。

:そこに毎週、有名ゲストが来るんです。でも音楽関係の方がゲストに来たとき、僕、何をしゃべったらいいかわからなくて困っているんです。

:ゲストの人となりが伝わるように話せばいいんじゃないの?

:そうなんですけど、なるべく新曲のことを聞いてくださいとか言われると、何を聞けばいいのかわからなくなってしまって……。

:それじゃあ、歌詞のこととか聞けばいいじゃない。新曲聞いて、歌詞に海が出てきたら、どこの海ですかとか、どういう気持ちで歌ったんですかとか、いろいろあるじゃない。お呼びしているんだから、聞かなくっちゃ。

photo:そういうのが、聞けないんですよ。

:聞け!(笑)

:今度、もしかしたら平井堅さんが来るかもしれないんですよ。

:あら、ステキ。「大きな古時計」とか、歌ってもらいなよ。歌手は歌いたくてたまらないんだから。私たち、しゃべりたいでしょ。同じよ。歌手は歌いたい。絵描きは絵を描きたい。写真家は写真撮りたい。

:はあ。あの、ゲストが来て、CDかけたりするじゃないですか。その曲を聞いてなきゃならないかどうか。

:どっちもだね。新曲だと、じーっと一緒に聞くこともあるし。

:それは気を使っているんですか?

:イいや、聞きたいから。

:聞きたいならいいんですけど、僕は次のトークの展開を考えたいんです。でも、ゲストに気をつかってリズムをとってみたり…。

:それ、バレるよ。ラジオ聞いている人に。コイツ、心ないなって。もともと、音楽好きじゃないの?

:ブルーハーツで止まっちゃっているんです。

:あら、いいじゃない。じゃあ、ブルーハーツが来たら、何質問する?

:でも、ブルーハーツが来ても、ブルーハーツの話、しちゃいけないんですって。昔の話だから、(甲本)ヒロトはそういうの、イヤなんだって。今の話をしたいって。昔は昔って。

:それはそれで、いいんじゃない? 自分が自分がってなるのも確かに大切だけど、私もそういうところあるけれど、でも、自分をクッションにして、ラジオの向こうにファンが待っているのよ。相手に対して、聞いて欲しいのよ。興味津々な気持ちを、いつも持っていないと。

:ビッグネームの人が来ると。あからさまにあがってしまうんです。どうしたら、いいでしょう。

photo:あがるわよ、私も。あがらなくなったら、やめればいいのよ。あがるのが楽しいのよ。

:邦子さん、あがってないでしょ。

:あがるわよ。それ、閉経って意味じゃないでしょうね。まだ、あるわよ(笑)。ドキドキするのが、楽しいのよ。声がうわずりながら質問するのが、楽しいのよ。ビッグネームの人は、相手がそうなることに慣れているから、向こうは何とも思ってないよ。

:そうですかぁ。お笑いの人だったら、大丈夫なんですけど、ミュージシャンだと、なんか余計なこと聞いたら、怒り出すんじゃないかって思ったり……恐いんですよね。

:確かに、ブレーンとかいっぱい連れて来たりすると、そんなこと聞くなっていう光線がバリバリって出ていることもあるけれど、そういうときは、「すみません」って言えばいいのよ。私、謝ったわよ。五木ひろしさんの周りの人に。生放送中に、アカペラで歌っていただいたから。

:すごいですよね。

:だって、ステキなんだもの。歌、うまいんだもの。やっぱり歌ってもらいたいじゃない。

:そりゃ、そうですけど。

:自分が聞きたいことも聞く、ファンが聞きたいと思うことも聞く。そうすると、ファンが、アイツいいヤツだな、アイツに手紙出しちゃおう、アイツにお願いしよう、ということになってくる。

:リスナーは大切ですね。

photo:大切よ。リスナーがどういう気持ちでいるかということを考えなくっちゃ。

:よく、リスナーに敬語使っちゃいけないという話を聞くんですけど。リスナーに対して、1対1という感じでしゃべる。

:夜班だねぇ。夜9時、どういう状態でラジオを聞くのかって考えると、たいていの人が、ご飯も食べ終わって、部屋に戻って、さあ、勉強でもしようか、寝ようかっていうひとりぼっちの時間よね。だから友達感覚にしろと言われるのね。ターゲットが若いわよね。私は、朝班だから、主婦とかお年寄りが多いから、割と敬語でしたね。

:あと、どうしても聞きたかったのが、何もしゃべりたくないときは、どうしたらいいんですか? 全くないという日がありますでしょ。

:ない。

:えっ、ありますよ。

:全くない。

:じゃあ、これから5分間、フリーでお願いしますって言われたら、何しゃべったらいいんでしょう。番組を成立させる方法を……。

:実況アナウンサーだと思ったら? 天気はどうなのか、気温はどうなのか、どういう人が歩いているのか、その人たちが、何を会話していると思ったのか。

:それ、外じゃないですか。スタジオでは?

:何個かネタを持っておきなさいよ。ネタ命よ。

:確かに5、6年前の話なのに、昨日ね、って話すことはありますけど。

■ 人のは着ちゃダメ? ■

:だって、朝起きてから、何もしないってことはないでしょ。何食べたの? お風呂は? 

photo:えー、僕のそんな話、聞きたい人いないでしょ。

:いいのよ。

:朝起きて、まず、パンにバターをぬりました。

:いいじゃない。おもしろいわよ。バカだなーって思うわよ。

:聞きたくないですよ、そんなの。

:で、どうしてバターだったのかをしゃべるのよ。

:そんな細かい話、聞きたいですかね。

:聞きたいわよ。

:ああ、わかりました。俺、今まで、高望みしすぎたんですね。何か話せって言われたら、ニュースになっているようなことをしないといけないと思っていました。どうしてもオチをつけないといけないって思っていました。この間のファクステーマが、小室とKEIKOの結婚だったんですよ。でも、何をしゃべったらいいのか全くわからなくって。

:確かにそうだけど、その話をきっかけにして、結婚ってどうでしょうとか、話すのよ。つまり、話題をそこからもらうのよ。拉致についてしゃべりましょうじゃ難しいわよ。だから、親子の愛についてとかしゃべるのよ。

:ネタふりに使うということですね。それは、うまいですね。邦子さんがそれができるのは、経験でいらっしゃいますよ。僕、見出しの話しか、できないんです。運動会っていったら、運動会の話しか、できないんです。でも、邦子さんは、先生の話に持って行きますよね。

photo:運動会だったら、いっぱいしゃべることあるわよ。じゃあ、運動会について、しゃべってみましょう。運動会といえば?

:僕、応援団やりました。

:わー、かっこいい。どんなかっこうしたの?

:体操服です。小学校のときですからね。体操服って洗わないと臭いんですよ。

:なんで男の子って臭いのかしら。

:それは、勘違いです。女は女臭いんです。男ははっきり臭いとわかるけれど、女のには、どこか引かれるから、ムカつくんですよね。臭いと思いつつ、あっ、また嗅ぎたいって思っちゃうから、そこが女のずるさなんですよ。

:それで、応援団はどこに行ったの?

:だから、これは、応援団から引っ張った話です。邦子さんから、教わったことです。

:体操着には思い出があってね……。小学生の頃って、体操着を袋に入れて、机の横にぶら下げたりしてたじゃない。

:はい。

:ある日の放課後、教室に入ったら、誰もいなかったの。ああ、好きな男の子の体操着があると思って、彼の体操袋を開けたの。何となく見ているうちに、机の上に並べて、これが短パン、これが鉢巻き…って思って、それでも誰も来なくってね、気づいたら、私、その体操服を着ていたの。全身。そこにその彼だけが入ってきたの。

:それって、不思議な光景ですよね。

:彼は、「山田、それって…」と言って。私の答えは「うん」だったの。その後、シーンとして、その後、その子、教室を出て行っちゃったの。私、体操着脱いで、きれいにたたんで。その子、その後、何も言わなかったのよね。

photo:それは、言えないですよ。

:恥ずかしかった。

:それ、彼のトラウマに違いないですよ。

:何だろうと思っただろうね。

:逆の話はよく聞きますけどね。男の子が女の子の体操着を…という話は。

:着ていたときは、どうかしてたね。

:その好きな男の子に、なりたかったんですかね。

:わからない。

:いくつぐらいのときの話ですか?

:小学校3年生。

:それ、間違いなく深い傷ですね。

:「体操着」っていうと、その話を思い出すね。ふわーっとね。人のは着ちゃダメだって。だから、友達とか遊びに来ると、ジャージとか貸したりするじゃない。でも、それが引っかかってるから、貸していいのかなって思ったり、人から借りるときも、いや洋服のまま寝るよって言ったり。

:意識しすぎですね。

:そう。ダメなの。ごめんなさい、こんな話。

:いい話です。

■ 竜ちゃんと竜人会 ■

:誰だって、そんなに沢山の話はないし、ふくらませていけばいいのよ。

:これは本当にいいことを聞きました。紳士は天気の話しができるっていいますよね。お天気の話って、意外に普通の人はできないんですよ。

:してみよう。

photo:今日はいい天気で、冷たさに嫌味がなかったですね。僕を迎えくれていると思いました。

:きれいな言葉ですね。

:今日は、一緒にやっていこうという協調性を感じる天気でした。

:穏やかだったものね。私、洗車したわ。

:というようなお天気の話と、時事ネタをしたいんです。ラジオはとにかく情報が早くないと。

:う…ん、趣味はなあに?

:僕、男なのに、野球とか、プロレスとかに全く興味がないんです。男芸人って、大体好きじゃないですか。趣味はパソコンです。プライベートでHなホームページ作ったり。家で、ゲームとか。

:応援団だったのにね。

:あの頃はよかったです。

:いつ頃から、陰にこもるようになったの?

:定時制高校に入ってからです。全日制に行ってたんですけど、やめたあと定時制に入ったんですよ。そのときから、人と接しなくなったんです。

:でも、お笑いって、陰気くさい人が多いから。

:最近ですよ。外に出るようになったの。上島竜兵さんが、竜人会という野球チームをやっていて、そこに入ったんです。この間、ラルクアンシエルのKenさんと東京ドームで試合もできて、感激しました。それで、飲みに行く機会が増えて。

photo:竜ちゃんて、飲み出すと終わらないでしょ。

:終わらないですね。俺、竜兵さんと知り合って、ちょうど1年なんですけど、この1年で、13キロ太っちゃったんです。もう、お酒、覚えちゃって。

:どこで飲むの?

:中野です。

:私、竜ちゃんには、できるだけ出会わないようにしてるの。

:なんでですか?

:竜ちゃんと肥後ちゃんと私、そこにダンカンとかが入ると、終わらないの。

:ああ、長そうですね。

:毎年楽しく誕生日をやっているの。でも、とても悲しい年が1年だけあったの。沢山のパーティーがあって、でも、あちらを取ればこちらを採れずみたいになって、全部断って、ひとりで飲み直そうと思って…そこがまた悲しいんだけど、「あぶさん(水島新司氏の人気マンガ「あぶさん」から命名した居酒屋。太田プロの近く)」に行ったの。そしたら、ダンカンと竜ちゃんが飲んでたの。それで、ひとりで誕生日はいけないって言い出すの。放って置いてくれればいいのに。それで、これから俺達がやってやるとか言って、丸正(太田プロ近くのスーパー)で、とりあえず買ってきたケーキとお花で祝ってくれたの。すごく悲しかった。プレゼントは、いいのがなかったからって、竜ちゃんが、お米買ってきてくれたの。

:重いプレゼントですね。

:実用的な……。でも、そうやって人と話すといいでしょ。

:この世界、結構人づきあいが大事ですよね。

:私も入っているよ。野球じゃないけれど。芸能人ボーリング部。

photo:誰がいるんですか?

:会長がラサール石井。小堺くんとか、X-GUNとか、バナナマンとか。

:僕も入れてくださいよ。ラサールさんには、全く面識ないんですけど。

:聞いておくね。たぶん大丈夫だと思うよ。本当にボーリングメインで、飲み会とかはメインじゃないけれど、女の子は、とてもキレイな子ばかり。

:竜人会は、あきらかに飲みメインです。

:竜ちゃんは何してるの?

:監督と、気が向いたら代打。竜兵さん、試合に来て、一歩もベンチから動かないで、そして、終わったら、「よーし、飲みに行こうか」って。

:川島くんは、ポジションは?

:僕はライトとセカンドです。ここ数年、太田プロの縦横のつながりがなかったんですが、竜兵さんのおかげで、またつながってきたように思います。普段から、よく遊ぶようになってきました。

■ 太田プロ農業部結成? ■

:そういえば、この間、猿岩石と釣りに行ったんだけど、釣りはするの?

:僕、シャケ釣ったことあります。小学校2年から5年までアラスカに住んでいたんですが、そのときです。僕が自分の背丈と同じぐらいのシャケを持って写っている写真をお見せしたいです。僕、とれたシャケのお腹にナイフを入れて、イクラを取り出しタッパーに入れ、シャケを3枚におろしてました。

photo:すごいね。子供の頃からずーっと東京にいるから、釣りや海に憧れちゃって、それで、釣りが好きになっちゃったのかな。

:それってヤバイですね。都会の暮らしがもうイヤだって思ったら。

:今のところ、イヤになっていないから、大丈夫だとは思うけれど。ども、田舎の生活に憧れてはいるわね。

:こういう生活、想像してください。朝起きたらすぐに朝ご飯のことを考えなきゃいけないんです。鶏の卵をとってきて焼いて…そしたら昼ご飯のことを考えなきゃいけなくて、今度は畑に行って、野菜を抜いて、昼飯食い終わったら、夜飯のことを考えないと、間に合わないんですよ。だから、薪割って、山からきのこ採って来たりしてジュージュー焼いたら、疲れてもう眠いんですよ。

:でも、生きる理由がはっきりしていて、いいわね。

:いいですよね。俺、いつかこういうシンプルな生活をしたいんですよ。

:アラスカではそういう生活はしなかったの?

:アラスカは結構、町なんですよ。でも、キャンピングカーとかが安いんです。父ちゃんが買ってて、5泊6日とかで山奥とかに行ったりしてた。

:ご家族は面白いね。

:父ちゃんが、イカした父ちゃんで。父ちゃん、パイロットなんですが、来年、定年なんです。定年になったら、アラスカに住んじゃうらしいです。アラスカにはまっているみたいです。パイロット軍団が、3、4人でお金出し合って家を買って、定年後、そこに住むらしいです。

:かっこいいね。アラスカって、エスキモーみたいな格好する?

:エスキモーはしますね。普通の人はダウンとかです。

:アラスカって、寒いでしょ?

:寒いですね。マイナス何十度とかになるし。

:それでも、アラスカがいいんだ。

:それはそれで、スキーがあるじゃないですか。

photo:動けるうちはいいけどね…。でも、それだけステキなんだろうね。

:アラスカは熊が出るんですよ。熊がいるから、学校が臨時休校になったりしてました。僕、熊と1メートルぐらいまで近づいたことがあったんですよ。向こうの方で、みんなが盛んに手を振っているから、なんで歓迎されているんだろうと、照れながら歩いていたら、熊が近くにいるということに気がついて。

:何もされなかったの?

:されませんでしたけど、きっと熊は殺されたんじゃないかな。

:自然だね。いいね〜。まあ、いつかは、農業とかに行っちゃうんじゃないかな、という気持ちはあるんだけどね。

:芸能界とかで一生懸命に働いている人は、特に行っちゃうと思う。

:電波浴びすぎで、疲れちゃってるんだろうね。確かに、何もないところに憧れたりはしますね。

:悟っちゃう人は、みんな農業をやるというイメージが、僕にはあるんです。

:物を育てて収穫するというのは、基本だからね。

:たぶん、人生の何かに気づいて、農業に行くんだと思うんですよね。

:南こうせつさんなんて、九州に住んで、何ヘクタールという畑を耕している。時々仕事で東京に出てくると「キュウリが採れたんだ」なんて、持ってきてくださるけど、ものすごく立派なキュウリなの。

:太田プロ農業部、作るしかないですかね。

:そうね。やっぱり会社みたいなシステムにすれば、みんなやると思うのよ。だって、ただじゃ、やらないでしょ。収穫したら、お給料が出るとかあれば、一生懸命に耕すし、一生懸命に働くんじゃないかしら。

:えっ、邦子さん、お金欲しくて、農業やるんですか? 農業、儲からないですよ。芸能界と比べて。取った物を食う、ただそれだけですよ。

:う〜ん。でもそれだけだと、誰もやらないでしょう。

:でも、僕は、そういう生活をしたいなと、思っているんですけどね、理想は。

:生活はどうやって成り立つ?

photo:牛の乳揉んで。

:電気代はどうするの?

:電気なんて、いりませんよ。冷蔵庫、いりません。水道? あっちに川あります(田中邦衛さんのものまねで)。そういう生活がしたいんです。

:本当に、そういうところがあるのよ。2ヶ月ぐらい前、青森県の、青荷(あおに)温泉というところに行ったのよ。ランプだけで生活しているのよ。着きましたと言われたけど、真っ暗なの。普通は遠くに町灯りとか、見えるじゃない。全く谷で、そこに行くのも、十和田湖から、1時間ぐらいかかったんだけど、街頭も標識もないところに、ポッと宿があるの。これは暗かったよ。トイレもお風呂も真っ暗。本も新聞も読めないから、寝るしかないからさ、朝になるのが、楽しみだったわ。

:それは、いいことですね。何泊したんですか?

:2泊したの。2日目は目は慣れていたけれど、新聞なんかも、3日ぐらい遅れてくれときがあるんだーなんて言ってたから。大雪が降ったら、人だって、行けなくなるわよね。そういう生活、あるには、あるんだね。朝見たら、牛の看板があるのよ。ノラ牛。

:牛が飛び出て来るんですか? インドみたいですね。

:そうなんだって。何で、こういう話になったのかしら。運動会までは、覚えているんだけど。あなたね、全然しゃべることがないなんてことはないわよ。このように、話せたじゃない。

:あっ、気がついたら、踊らされてました。僕なんて、全然しゃべる気なんてなかったのに。恥ずかしいなぁ。ペラペラ、ペラペラと。

■ バターをどこまで許せるか ■

:しゃべる話題は何でもいいのよ。今日着ているセーターを選んだ理由でもいいのよ。

:でも、邦子さんのランプの宿の話は、内容があったじゃないですか。さっき、邦子さんが僕に教えてくれたのは、朝起きて、パンにバターをぬってという話でしたよね。全然違うじゃないですか。

photo:あなたのことを聞いている人は、あなたのことが聞きたいのよ。

:そうですか。最初は高望みをしないで……、でも、何だか、本当のことを教えてくれていないような気がするんですけど。

:そんなことないわよ。バターは難しいわよ。バターは固いでしょ。焼きたてのパンじゃないと、うまくぬれないでしょ。途中から、ゴロンとなるときがあるでしょ。そういうことをしゃべるのよ。面白いでしょ。

:ああ、ゴロンとなることは、知ってたけど、それをしゃべりたいとは、思っていませんでした。今、思いました。ゴロンとなりますね。

:川島くんは、どういうことを、しゃべりたいの?

:僕は、「俺はこう思うんだ」というような、人生観とかをしゃべりたいんですよね。

:バターから、人生観が出るじゃないの。

:まあ、そうなんですけど。(立川)談志師匠とか、ああいう、インテリジェンスな切り口を求めちゃうんですね。高望みしちゃって。

:そうすると、時事ネタだよね。

:そうなんですよね。バターの話で終われないというのがあって……。いずれ、バターの話を政治の話に持っていくという自信ができたら、やりますけど。今は、バターの話だけで終わってしまう自分が恐いんです。

:時事ネタは、ともするとスポンサーが嫌がったりするでしょ。そうすると、たとえ、知っていても、しゃべれないでしょ。

photo:僕は、バターだったら、バターをぬる必然性みたいなことを切って行きたいんですけど。

:だったら、バターは何に合うかという話でもいいんじゃない? 私、ご飯にバター、すごい好きなんだけど。

:ああ、うまいですよね。

:じゃあ、スパゲッティーにバター、どこまで許せるかっていうことよ。あと、何許せる? ラーメンにバター、お餅にバター…。

:納豆にバター!

:…許せないわ。……納豆とバターをどうするわけ?

:それは邦子さんが気づいてないだけです。これは本当においしいんですよ。納豆とバターと醤油です。

:バターと醤油は合うわよ。

:だから、合わないわけないじゃないですか。

:納豆1パックに、どうするの?

:トーストにのせるぐらいのサイズです。のっけてまぜるんですけど、たいてい、ちょっとレンジでチンして、溶かしバターにしてから、それを納豆にまぜて、醤油をチョロっとたらします。これ、本当においしいんですよ。それにこれ、そんなにコアな食べ方じゃないですよ。結構います。バター醤油で食べている人。納豆に卵と同じぐらい、有名じゃないですか? 

:そもそも、納豆を食べるときは、その食べ方が一番なの?

:バター醤油か、または、卵ですね。

:全卵? 黄身だけ?

:全卵です。

:黄身だけでしょう。他におネギとか?

:ネギを入れるんだったら、シラスを入れたいですね。卵とネギは相性よくないんです。

:いいよ〜。納豆は、卵の黄身とおネギの白いところのみじん切り、または輪切りでもいいけど。それと、醤油だよ。

photo:そうかもしれないですね。黄身だけだったら、そうかもしれないと、今なんとなく思いました。納豆とシラス、そこにポン酢も入れましょう、これも試してみてください。そこに細ネギとかつお節を少し入れてもおいしいです。

:おかず感覚だね。でも、バターの話から納豆で、ここまで来たじゃない。…まあ、やってみるけど、万が一マズかったら、どうする?

:土下座します。今、それをおいしそうに食べている母ちゃんの顔が浮かんびました。これは、川島家のポピュラーな食べ方なんです。ですから、あんまり否定されたくない。家族をけなされているみたいで。だって、食卓に出されていたわけですから。

:確かに洋風な食べ方よね。私が小さい頃、山田家にバターなかったし。

:パンには何ぬっていたんですか?

:パンは食べなかった。ご飯よ。父が、これからはパン食だと言って、初めてバターを買ってきたの。北海道のトラピストバターだったわ。私とは年齢差があるから、川島くんは、たいていの物は当たり前でしょう? 小さい頃は、庶民の家の冷蔵庫にコカコーラなんてなかったわよ。サイダーばかりだったわよ。

:バナナは高級でした?

:いいえ。45歳以上ぐらいの人じゃないかな。でも、メロンは高級だったわ。フルーツ盛り合わせでメロンをとらず、リンゴを食べている最近の子を見て、負けたと思ったわね。

:僕はリンゴ食べますよ。生まれた後に登場した、あり得ない食べ物って、ないような気がする。

:いいなぁ〜。私はね。グラタンでしょ、ハンバーガーでしょ。ハンバーガーなんて、最初パンにハンバーグをはさむらしいという情報が来て、その後、イシイのハンバーグをはさむらしいとなって、そのうちドムドムが出来て、並んで買ったわよ。

:僕からしたら、うらやましいですね。そういうドキドキ感を味わってませんからね。

:でも、戸惑いも大きかったわ。キウイーフルーツなんて、高校生のときよ。友達の誕生パーティーで、デザートに初めて出たの。それも丸ごと。毛がはえてるじゃない。食べ方がわからなくて、困ってトイレに行ったの。しばらく時間をつぶしたら、みんな食べ始めるからと思って。グラタンなんて、幼稚園のときよ。これも、ちょっとお金持ちの友達のお家で。

:それは、邦子さんが、そのとき初めて食べただけじゃないですか? グラタンはきっと昔からありましたよ。

:まあ、そうね。育ったのが下町だったからね。

■ 20歳からの3年間 ■

:性の悩みはないの? 彼女とはうまくいってる?

:はい、いってます。でも僕……すぐにやりたくなっちゃうんです。どうしたらいいですかね。明日はライブで、まだネタも決まっていないというときにも、やりたくなるんで困っているんです。

:やれば、おさまるの?

:はい。でも、やるためには、女の子の家まで行かなくちゃならないじゃないですか。そうすると、2、3時間のロスなんです。マスターベーションはイヤなんです。

photo:彼女には、それを言ったの?

:言ってはないけど、うすうす気づいてるみたいです。コイツ、しょっちゅうやってるなって。昨日の夜したのに、また、朝、やりました。…疲れるんですよね…。

:確かに、時間がないときは困るわよね。

:この気持ちを抑えるべきか、解放するべきかもよくわからないんです。人間がなぜ生きているのかって考えると、子孫繁栄のためっていう考え方があるじゃないですか。そうすると、性欲というのは、生きる動機になると思うんです。

:それは正しいと思うよ。どんどん出して、フレッシュなモノを貯めといた方がいいよ。彼女がイヤがらないなら、した方がいいと思うけどなぁ。

:あと、僕、イクのが結構遅いんです。自分でも、イヤになるぐらい。

:ちょっと、やっかいだね。

:前戯でできるだけその気になって、寸前で入れるとか、いろいろ試行錯誤してるんです。

:女の子も、かったるいと思っているかもね。

:明らかに、リアクションがやっつけになってますね。

:でもそれは、つき合ってくれているんだから、カワイイと思わなくちゃ。嫌いだったら、演技もないわよ。
長いのは私はイヤ。やっかいだわね。

:まあ、一週間貯めたら、すぐいっちゃうんですけど。

:若いのねぇ。今いくつ?

:25歳です。…実は、僕がなぜ今そんなに爆発しているかというと、20歳から3年間、インポだったからですね。

:また、どうして…?

photo:ある時、女の子をくどいて、部屋に連れ込んだんです。部屋に入って、服脱がせたら、すごくおっぱいがキレイだったんで、1分ぐらい、じーっとおっぱいを見つめて、「キレイなおっぱいだなぁ」って言ったんです。そしたら「気持ち悪い」って言われて…その子、部屋出て行っちゃったんです。それで、みんなの前で、「この人、気持ち悪い」って言われて。寝る前、また別の女の子が部屋に来たんですよ。横に寝ていいですかって。それで、やれるかなって思ったら、ふぬけだったんです。「ダメだな」って思ったら、女の子が「気にしないで、気にしないで」って言って、部屋を出て行ったんです。その日から3年間、インポになっちゃったんです。

:その女の子のこと、好きだったの?

:好きじゃないです。それ以来、チャンスがあっても、ダメでした。「立たないかもしれない」って思った瞬間も覚えてますね。切実に願っても、もう立たないんですよ。ひとりでAV見てるとギンギンなのに、いざ女の子を目の前にすると、出来ない。途中まではいいんですけど。僕、それで、だいぶ取りこぼしてますよ。

:どうやって治したの?

:このままじゃ、一生セックスできないと思って、1ヶ月間、オナニー我慢したんです。そして、やる3日ぐらい前からスタミナドリンクとか飲んで、歩いているだけで、出そうな状態にして。

:バカだねぇ〜(笑)。

:もう、入れた瞬間出て…。でも、僕は、無事挿入して出来たという思いが強かったですね。

:若くて元気がよくていいね。ウチの夫婦からは、絶対に出て来ない言葉だわね。

:でも、またああなったらどうしようという気持ちがいまだにありますから。僕、女の子をくどくのが下手なんで、とにかく強引に行くんです。合コンなんかで酔っぱらって、強引にくどいて、イヤがっているのに、「いいじゃん」って強引にホテルに誘って、いざとなったらフニャフニャなんです。あのときの、「何だオマエ、誘っといて〜」みたいな目は……。

photo:治ってよかったね。

:今、EDって深刻な問題ですから、今後、この経験を生かして、そういう活動にも携わって行けたらいいなと。

:全然思ってないでしょ。

:今こそ、立ち上がらなくっちゃと。

:(笑)ヘンなオチ。

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ご応募は、お一人様一通まで。メールのタイトルは『邦子・川島色紙プレゼント応募』としてください。〆切2003年1月14日(火)午前0時到着分です。当選者にはメールにてご連絡いたします。

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