ピンで活躍する大先輩山田邦子に、劇団ひとり・川島省吾がアドバイスを受けた1時間。『パーフェクト・H』が好評発売中の邦子に、川島は性の悩みまでも打ち明けた…!
■ゲストに何を聞けばいいんでしょう■ 山田邦子:初めてだよね。こういう風にしゃべるの。 川島省吾:はい。よろしくお願いします。実は今日はこの後、生放送があるんです。生中継です。一分半ぐらいのときもあるんですが。お台場に集合して、そこから渋谷に行きます。 邦:渋谷入りはダメなの? 川:ダメです。 邦:そう。まあ、生中継は基本よ。ラジオもテレビも何事も最初は中継からよ。中継だとリスナーと近くにいられるから。川島ですって言って、いろいろな人に会うの。会った人がそれからずーっとついてきてくれるから。何十年も。ラジオの人は特にコアだから。あの人の、あの時代を知っているんだ〜って。そういうファンが多いのよ。 川:実はFM-FUJIで土曜の夜生放送3時間(『ジャングル・パラダイス』毎週土曜夜9時〜12時)をまかされたんです。 邦:すご〜い。 川:そこに毎週、有名ゲストが来るんです。でも音楽関係の方がゲストに来たとき、僕、何をしゃべったらいいかわからなくて困っているんです。 邦:ゲストの人となりが伝わるように話せばいいんじゃないの? 川:そうなんですけど、なるべく新曲のことを聞いてくださいとか言われると、何を聞けばいいのかわからなくなってしまって……。 邦:それじゃあ、歌詞のこととか聞けばいいじゃない。新曲聞いて、歌詞に海が出てきたら、どこの海ですかとか、どういう気持ちで歌ったんですかとか、いろいろあるじゃない。お呼びしているんだから、聞かなくっちゃ。 川:そういうのが、聞けないんですよ。 邦:聞け!(笑) 川:今度、もしかしたら平井堅さんが来るかもしれないんですよ。 邦:あら、ステキ。「大きな古時計」とか、歌ってもらいなよ。歌手は歌いたくてたまらないんだから。私たち、しゃべりたいでしょ。同じよ。歌手は歌いたい。絵描きは絵を描きたい。写真家は写真撮りたい。 川:はあ。あの、ゲストが来て、CDかけたりするじゃないですか。その曲を聞いてなきゃならないかどうか。 邦:どっちもだね。新曲だと、じーっと一緒に聞くこともあるし。 川:それは気を使っているんですか? 邦:イいや、聞きたいから。 川:聞きたいならいいんですけど、僕は次のトークの展開を考えたいんです。でも、ゲストに気をつかってリズムをとってみたり…。 邦:それ、バレるよ。ラジオ聞いている人に。コイツ、心ないなって。もともと、音楽好きじゃないの? 川:ブルーハーツで止まっちゃっているんです。 邦:あら、いいじゃない。じゃあ、ブルーハーツが来たら、何質問する? 川:でも、ブルーハーツが来ても、ブルーハーツの話、しちゃいけないんですって。昔の話だから、(甲本)ヒロトはそういうの、イヤなんだって。今の話をしたいって。昔は昔って。 邦:それはそれで、いいんじゃない? 自分が自分がってなるのも確かに大切だけど、私もそういうところあるけれど、でも、自分をクッションにして、ラジオの向こうにファンが待っているのよ。相手に対して、聞いて欲しいのよ。興味津々な気持ちを、いつも持っていないと。 川:ビッグネームの人が来ると。あからさまにあがってしまうんです。どうしたら、いいでしょう。 邦:あがるわよ、私も。あがらなくなったら、やめればいいのよ。あがるのが楽しいのよ。 川:邦子さん、あがってないでしょ。 邦:あがるわよ。それ、閉経って意味じゃないでしょうね。まだ、あるわよ(笑)。ドキドキするのが、楽しいのよ。声がうわずりながら質問するのが、楽しいのよ。ビッグネームの人は、相手がそうなることに慣れているから、向こうは何とも思ってないよ。 川:そうですかぁ。お笑いの人だったら、大丈夫なんですけど、ミュージシャンだと、なんか余計なこと聞いたら、怒り出すんじゃないかって思ったり……恐いんですよね。 邦:確かに、ブレーンとかいっぱい連れて来たりすると、そんなこと聞くなっていう光線がバリバリって出ていることもあるけれど、そういうときは、「すみません」って言えばいいのよ。私、謝ったわよ。五木ひろしさんの周りの人に。生放送中に、アカペラで歌っていただいたから。 川:すごいですよね。 邦:だって、ステキなんだもの。歌、うまいんだもの。やっぱり歌ってもらいたいじゃない。 川:そりゃ、そうですけど。 邦:自分が聞きたいことも聞く、ファンが聞きたいと思うことも聞く。そうすると、ファンが、アイツいいヤツだな、アイツに手紙出しちゃおう、アイツにお願いしよう、ということになってくる。 川:リスナーは大切ですね。 邦:大切よ。リスナーがどういう気持ちでいるかということを考えなくっちゃ。 川:よく、リスナーに敬語使っちゃいけないという話を聞くんですけど。リスナーに対して、1対1という感じでしゃべる。 邦:夜班だねぇ。夜9時、どういう状態でラジオを聞くのかって考えると、たいていの人が、ご飯も食べ終わって、部屋に戻って、さあ、勉強でもしようか、寝ようかっていうひとりぼっちの時間よね。だから友達感覚にしろと言われるのね。ターゲットが若いわよね。私は、朝班だから、主婦とかお年寄りが多いから、割と敬語でしたね。 川:あと、どうしても聞きたかったのが、何もしゃべりたくないときは、どうしたらいいんですか? 全くないという日がありますでしょ。 邦:ない。 川:えっ、ありますよ。 邦:全くない。 川:じゃあ、これから5分間、フリーでお願いしますって言われたら、何しゃべったらいいんでしょう。番組を成立させる方法を……。 邦:実況アナウンサーだと思ったら? 天気はどうなのか、気温はどうなのか、どういう人が歩いているのか、その人たちが、何を会話していると思ったのか。 川:それ、外じゃないですか。スタジオでは? 邦:何個かネタを持っておきなさいよ。ネタ命よ。 川:確かに5、6年前の話なのに、昨日ね、って話すことはありますけど。 ■人のは着ちゃダメ?■ 邦:だって、朝起きてから、何もしないってことはないでしょ。何食べたの? お風呂は? 川:えー、僕のそんな話、聞きたい人いないでしょ。 邦:いいのよ。 川:朝起きて、まず、パンにバターをぬりました。 邦:いいじゃない。おもしろいわよ。バカだなーって思うわよ。 川:聞きたくないですよ、そんなの。 邦:で、どうしてバターだったのかをしゃべるのよ。 川:そんな細かい話、聞きたいですかね。 邦:聞きたいわよ。 川:ああ、わかりました。俺、今まで、高望みしすぎたんですね。何か話せって言われたら、ニュースになっているようなことをしないといけないと思っていました。どうしてもオチをつけないといけないって思っていました。この間のファクステーマが、小室とKEIKOの結婚だったんですよ。でも、何をしゃべったらいいのか全くわからなくって。 邦:確かにそうだけど、その話をきっかけにして、結婚ってどうでしょうとか、話すのよ。つまり、話題をそこからもらうのよ。拉致についてしゃべりましょうじゃ難しいわよ。だから、親子の愛についてとかしゃべるのよ。 川:ネタふりに使うということですね。それは、うまいですね。邦子さんがそれができるのは、経験でいらっしゃいますよ。僕、見出しの話しか、できないんです。運動会っていったら、運動会の話しか、できないんです。でも、邦子さんは、先生の話に持って行きますよね。 邦:運動会だったら、いっぱいしゃべることあるわよ。じゃあ、運動会について、しゃべってみましょう。運動会といえば? 川:僕、応援団やりました。 邦:わー、かっこいい。どんなかっこうしたの? 川:体操服です。小学校のときですからね。体操服って洗わないと臭いんですよ。 邦:なんで男の子って臭いのかしら。 川:それは、勘違いです。女は女臭いんです。男ははっきり臭いとわかるけれど、女のには、どこか引かれるから、ムカつくんですよね。臭いと思いつつ、あっ、また嗅ぎたいって思っちゃうから、そこが女のずるさなんですよ。 邦:それで、応援団はどこに行ったの? 川:だから、これは、応援団から引っ張った話です。邦子さんから、教わったことです。 邦:体操着には思い出があってね……。小学生の頃って、体操着を袋に入れて、机の横にぶら下げたりしてたじゃない。 川:はい。 邦:ある日の放課後、教室に入ったら、誰もいなかったの。ああ、好きな男の子の体操着があると思って、彼の体操袋を開けたの。何となく見ているうちに、机の上に並べて、これが短パン、これが鉢巻き…って思って、それでも誰も来なくってね、気づいたら、私、その体操服を着ていたの。全身。そこにその彼だけが入ってきたの。 川:それって、不思議な光景ですよね。 邦:彼は、「山田、それって…」と言って。私の答えは「うん」だったの。その後、シーンとして、その後、その子、教室を出て行っちゃったの。私、体操着脱いで、きれいにたたんで。その子、その後、何も言わなかったのよね。 川:それは、言えないですよ。 邦:恥ずかしかった。 川:それ、彼のトラウマに違いないですよ。 邦:何だろうと思っただろうね。 川:逆の話はよく聞きますけどね。男の子が女の子の体操着を…という話は。 邦:着ていたときは、どうかしてたね。 川:その好きな男の子に、なりたかったんですかね。 邦:わからない。 川:いくつぐらいのときの話ですか? 邦:小学校3年生。 川:それ、間違いなく深い傷ですね。 邦:「体操着」っていうと、その話を思い出すね。ふわーっとね。人のは着ちゃダメだって。だから、友達とか遊びに来ると、ジャージとか貸したりするじゃない。でも、それが引っかかってるから、貸していいのかなって思ったり、人から借りるときも、いや洋服のまま寝るよって言ったり。 川:意識しすぎですね。 邦:そう。ダメなの。ごめんなさい、こんな話。 川:いい話です。 ■竜ちゃんと竜人会■ 邦:誰だって、そんなに沢山の話はないし、ふくらませていけばいいのよ。 川:これは本当にいいことを聞きました。紳士は天気の話しができるっていいますよね。お天気の話って、意外に普通の人はできないんですよ。 邦:してみよう。 川:今日はいい天気で、冷たさに嫌味がなかったですね。僕を迎えくれていると思いました。 邦:きれいな言葉ですね。 川:今日は、一緒にやっていこうという協調性を感じる天気でした。 邦:穏やかだったものね。私、洗車したわ。 川:というようなお天気の話と、時事ネタをしたいんです。ラジオはとにかく情報が早くないと。 邦:う…ん、趣味はなあに? 川:僕、男なのに、野球とか、プロレスとかに全く興味がないんです。男芸人って、大体好きじゃないですか。趣味はパソコンです。プライベートでHなホームページ作ったり。家で、ゲームとか。 邦:応援団だったのにね。 川:あの頃はよかったです。 邦:いつ頃から、陰にこもるようになったの? 川:定時制高校に入ってからです。全日制に行ってたんですけど、やめたあと定時制に入ったんですよ。そのときから、人と接しなくなったんです。 邦:でも、お笑いって、陰気くさい人が多いから。 川:最近ですよ。外に出るようになったの。上島竜兵さんが、竜人会という野球チームをやっていて、そこに入ったんです。この間、ラルクアンシエルのKenさんと東京ドームで試合もできて、感激しました。それで、飲みに行く機会が増えて。 邦:竜ちゃんて、飲み出すと終わらないでしょ。 川:終わらないですね。俺、竜兵さんと知り合って、ちょうど1年なんですけど、この1年で、13キロ太っちゃったんです。もう、お酒、覚えちゃって。 邦:どこで飲むの? 川:中野です。 邦:私、竜ちゃんには、できるだけ出会わないようにしてるの。 川:なんでですか? 邦:竜ちゃんと肥後ちゃんと私、そこにダンカンとかが入ると、終わらないの。 川:ああ、長そうですね。 邦:毎年楽しく誕生日をやっているの。でも、とても悲しい年が1年だけあったの。沢山のパーティーがあって、でも、あちらを取ればこちらを採れずみたいになって、全部断って、ひとりで飲み直そうと思って…そこがまた悲しいんだけど、「あぶさん(水島新司氏の人気マンガ「あぶさん」から命名した居酒屋。太田プロの近く)」に行ったの。そしたら、ダンカンと竜ちゃんが飲んでたの。それで、ひとりで誕生日はいけないって言い出すの。放って置いてくれればいいのに。それで、これから俺達がやってやるとか言って、丸正(太田プロ近くのスーパー)で、とりあえず買ってきたケーキとお花で祝ってくれたの。すごく悲しかった。プレゼントは、いいのがなかったからって、竜ちゃんが、お米買ってきてくれたの。 川:重いプレゼントですね。 邦:実用的な……。でも、そうやって人と話すといいでしょ。 川:この世界、結構人づきあいが大事ですよね。 邦:私も入っているよ。野球じゃないけれど。芸能人ボーリング部。 川:誰がいるんですか? 邦:会長がラサール石井。小堺くんとか、X−GUNとか、バナナマンとか。 川:僕も入れてくださいよ。ラサールさんには、全く面識ないんですけど。 邦:聞いておくね。たぶん大丈夫だと思うよ。本当にボーリングメインで、飲み会とかはメインじゃないけれど、女の子は、とてもキレイな子ばかり。 川:竜人会は、あきらかに飲みメインです。 邦:竜ちゃんは何してるの? 川:監督と、気が向いたら代打。竜兵さん、試合に来て、一歩もベンチから動かないで、そして、終わったら、「よーし、飲みに行こうか」って。 邦:川島くんは、ポジションは? 川:僕はライトとセカンドです。ここ数年、太田プロの縦横のつながりがなかったんですが、竜兵さんのおかげで、またつながってきたように思います。普段から、よく遊ぶようになってきました。